The 3rd Annual Meeting of Japan Muscle Society第3回日本筋学会学術集会

プログラム

8月4日(金)13:00~13:55
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
特別講演1:ゲートウェイ反射による炎症性疾患の制御

座長

浅原 弘嗣東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 システム発生・再生医学研究分野

演者

村上 正晃北海道大学 遺伝子病制御研究所、北海道大学大学院医学院 分子神経免疫学教室

趣旨

中枢神経系は、血液脳関門と呼ばれる特殊な血管構造で、血中の免疫細胞、高分子の侵入が制限されています。一方、中枢神経系では、定常状態においても一定数の免疫細胞が侵入して、癌あるいは感染などを防いでいます。実際に、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病などの中枢病態においては、多くの免疫細胞が病変部に侵入することがわかっています。私たちは、2012年に多発性硬化症モデル、EAEを用いて、定常状態での免疫細胞の中枢への侵入口の位置を同定しました。その形成機構の解析を続けると、我々が、2008年に見出していた血管内皮細胞などでのケモカイン、サイトカイン、増殖因子の大量発現機構、炎症回路(旧呼称、IL-6アンプ)でした。
これらの結果から、「特定の神経回路活性化が、特定血管の特定部位にケモカインを発現誘導して、免疫細胞を集積、血液脳関門が開放する」ことが判明しました。私たちは、この現象を“ゲートウェイ反射”と名付け、引き続き研究を行ってきました。
この重力ゲートウェイ反射の発見後、痛み、さらに、ストレスを起点とする特定の神経回路活性化が、別の血管に免疫細胞の侵入口を形成して、EAEの再発あるいは劇症化に関連することがわかってきました。今回のセミナーでは、これらのゲートウェイ反射に関して、その発見から最新の知見“ストレスゲートウェイ反射”まで発表させていただき、特異的な神経回路の活性化がどのように臓器の炎症状態、恒常性を規定して病態を誘導するのかを議論させていただきます。


8月4日(金)14:00~14:55
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
特別講演2:メカノバイロジーへの招待: 細胞力覚研究のフロンティア

座長

武田 伸一国立精神・神経医療研究センター 神経研究所

演者

曽我部 正博名古屋大学大学院医学系研究科 メカノバイオロジー・ラボ

趣旨

重力をはじめ、骨格筋/内臓の動きや血流に起因する様々な力が生命を支えている。逆に、不適切な力刺激は、筋萎縮、骨粗鬆症をはじめ深刻な循環器病を招来する。最近注目されている“メカノバイオロジー”は、こうした、生体における力の役割とその仕組みの解明を目指す新しい学問領域である。とはいえ、力と生体に関する研究は、循環器学、運動器学やバイオメカニクスに代表される長い歴史がある。それでもなおメカノバイオロジーが注目されるのは、この学問が力の作用機序を分子・細胞のレベルで解明し、関連する疾病の根本治療を実現する可能性を内包しているからである。
生体に生じる力が意味を持つには、これを感知して利用する仕組み(力覚)が必要である。筋紡錘や内臓圧受容器のような専用の機械受容器は、骨格筋の長さや内臓圧を感知し、中枢を介して個体の恒常性維持に利用しており、これを”身体力覚”と呼ぶ。他方、一般的な細胞にも力を感知して自身や属する組織の恒常性に利用する力覚が存在し、”細胞力覚” と名付けられた。驚くべきことに、細胞は接触する環境の硬さや形態を感知する“能動力覚”も有しており、環境に応じた細胞の増殖、分化、運動や分泌活動の調節を通して、組織や臓器の発生や再生をはじめ、がんの発症や転移にも深く関わっている。本講演では、メカノバイオロジーの中核をなす細胞力覚研究の最新動向を紹介し、将来の展望について考察する。


8月5日(土)9:00~10:00
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
特別講演3:セマフォリンによる免疫制御 -免疫代謝の話題も含めて-

座長

松本 俊夫徳島大学 藤井節郎記念医科学センター

演者

熊ノ郷 淳大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学講座

趣旨

セマフォリンファミリーは、1990年初頭に発生過程における神経ガイダンス因子として同定されてきた分子群であるが、今ではその機能は神経系にとどまらず心臓、血管、免疫調節、骨格系維持など多岐にわたることが明らかにされている。
我々の研究グループは2000年に免疫細胞で発現するセマフォリンSema4Dの研究を通じてセマフォリンが免疫系において重要な役割を果たしていることを明らかにした。その後も次々と免疫で働くセマフォリンが発見され、免疫・炎症反応におけるセマフォリンの重要性が広く認識されるようになるとともに、現在免疫系において機能するセマフォリン分子群は「免疫セマフォリン分子群:immune semaphorins」の名称でも呼ばれている。
免疫分野での一連の研究に触発され、多発性硬化症、骨粗鬆症、網膜色素変性症、心臓の突然死の原因、癌の転移・浸潤など、セマフォリン分子群が「ヒトの疾患の鍵分子」であることが国内外の研究グループから相次いで報告され、疾患治療の新しい創薬ターゲットとしても注目を集めている。今回のセミナーではこのようなセマフォリンの免疫疾患への関与を中心に紹介するとともに、その中で明らかとなってきた好中球の免疫チェックポイントとしての作用や免疫代謝の病的意義についても紹介したい。

参考文献
1) Nishide M et al. Annals of the Rheumatic Diseases. (in press).
2) Kimura T et al. Kimura T et al. Nature Commun. 7:13130 2016.
3) Yoshida Y et al. Arthritis and Rheumatol. 67:1481. 2015.
4) Kumanogoh A. and Kikutani H. Nature Reviews Immunol. 13:802. 2013.


8月4日(金)15:10~17:20
B会場(3号館1階 セミナールーム)
シンポジウム1:微小重力などメカノストレスに対する生物応答

座長

二川 健徳島大学医学部医科栄養学科 生体栄養学分野

原 雄二京都大学大学院 工学研究科

概要

筋は運動や重力などの物理的刺激に対して肥大や細胞分裂などの生理的応答を示し、自らの動きに見合った仕事量を維持する。日常生活において、過度の運動による筋肉痛や、繰り返しの運動に対する機械的な適応などは、多くの人が一度は経験済みであろう。一方で、筋の運動低下を伴う身体不活動は第4の死亡リスク因子であり、生活習慣病や認知症をはじめ様々な疾患の発症要因になりうることから、運動と同等の効果をもつ薬剤開発が注目されている。しかしながら、筋の適切な機械受容を支える分子基盤について不明な点は多く残されている。この問題の解明には、筋組織など生体が物理的刺激(メカノストレス)をどのように感知し、さらに化学的シグナルに変換され、最終的な生理応答や病態応答を導くか、分子・生理・個体レベルで明らかにしていくメカノバイオロジー研究が不可欠である。本シンポジウムでは、社会的要請も高く、また新たな学術潮流を生み出しつつあるメカノバイオロジー研究者や宇宙生理学研究者を招き、筋を中心としたメカノストレスに対する生物応答の統合的理解、宇宙生物学実験の未来と問題点さらに医療技術開発への展開を議論したい。

  1. S1-1. 今後の宇宙実験と新学術領域研究「宇宙に生きる」
     古川 聡 先生
     JAXA宇宙医学生物学研究グループ(やむを得ぬ事情で演者交代の可能性あり)
  2. S1-2. 線虫を用いた筋の合成と分解系の解明
     東谷 篤志 先生
     東北大学大学院 生命科学研究科
  3. S1-3. 無重力ストレスによる筋萎縮における酸化ストレスの重要性
     内田 貴之 先生
     徳島大学医歯薬学研究部 生体栄養学
  4. S1-4. リン脂質フリッパーゼを介する膜張力感知機構の筋管形成における役割
     原 雄二 先生
     京都大学大学院 工学研究科
  5. S1-5. 筋伸張性収縮後に筋が産生する神経栄養因子と筋機械痛覚過敏
     水村 和枝 先生
     中部大学 生命健康科学部理学療法学科 生命健康科学研究科
  6. S1-6. nNOS局在変化を介した骨格筋萎縮における基底膜分子パールカンの役割
     中田 智史 先生
     順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科

8月4日(金)15:10~17:25
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
シンポジウム2:遺伝性筋疾患研究 さらなる病態理解へ

座長

野口 悟国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第一部

三橋 里美東海大学医学部基礎医学系 分子生命科学

概要

1987年に最初の筋疾患責任遺伝子としてジストロフィンが発見され、今年で30年を迎える。その間、遺伝性筋疾患患者において100種類以上の筋疾患責任遺伝子が報告されてきた。これらの知見は、疾患分子病態解明や骨格筋生物学自体の発展へと繋がり、さらには、長年待ち望まれてきた治療法の開発へと展開を見せている。近年では、網羅的なゲノム解析技術の発達により、莫大な量の遺伝子変異データが蓄積されてきている。その一方で、未知の分子の機能解析をどのように進めるか、見出された変異の意味づけをどのように行うかなど、新たな問題も出てきている。これからの時代、遺伝性筋疾患のさらなる病態理解を得るために、我々は何をするべきであろうか?本シンポジウムでは、第一線の研究者によって、遺伝性筋疾患研究の重要な発見と最新の研究成果について、分子診断から病態解明、治療法開発への道のりまで、幅広い視点で議論したい。

  1. S2-1. 遺伝性筋疾患の新たな原因遺伝子の探索と変異機能解析
     野口 悟 先生
     国立精神・神経医療研究センター 神経研究所
  2. S2-2. Biallelic mutations in MYPN cause childhood-onset, slowly progressive nemaline myopathy
     宮武 聡子 先生
     横浜市立大学附属病院 遺伝子診療部
  3. S2-3. リアノジン受容体関連疾患の分子機構:診断と治療に向けて
     村山 尚 先生
     順天堂大学大学院 細胞・分子薬理学
  4. S2-4. 筋強直性ジストロフィーの病態と治療法開発
     中森 雅之 先生
     大阪大学大学院 医学系研究科 神経内科学
  5. S2-5. 福山型筋ジストロフィーを含めた糖鎖合成異常症の系統的な解明と新しい糖鎖の発見
     戸田 達史 先生(平成29年 日本学士院賞 受賞者)
     神戸大学大学院 医学研究科 神経内科/分子脳科学
  6. S2-6. タンパク質の翻訳後修飾、糖鎖、その生合成と遺伝性筋疾患」
     遠藤 玉夫 先生(平成29年 日本学士院賞 受賞者)
     東京都健康長寿医療センター 研究所

8月5日(土)10:10~12:00
B会場(3号館1階 セミナールーム)
シンポジウム3:筋組織を中心とした再生と幹細胞の研究最前線

座長

佐藤 貴彦京都府立医科大学大学院 医学研究科

林 晋一郎東京医科歯科大学 難治疾患研究所 細胞分子医学分野

概要

ヒトに限らず生物組織の損傷時には再生可能・不可能な部位がある。骨格筋は再生可能な臓器の最たるものであるが、組織幹細胞が存在するからというのが再生可能な答えの一つとして挙げられる。しかし、遺伝学的な幹細胞欠損体解析を用いた近年の研究により、筋組織の恒常性維持には問題が起こらないことから、再生現象はかなり特殊な環境で起こることが示唆されている。ではより複合的な組織、例えば四肢や眼、心臓あるいは半身損傷でも再生可能な生物と再生不可能な生物の根本的な相違はどこにあるのか?これも幹細胞の有無で結論することが可能なのか?そもそもヒトは再生に適した生物なのだろうか?
本シンポジウムでは、骨格筋研究において最も使用されているモデル生物であるマウス以外でも再生を追跡し、筋の恒常性維持や幹細胞とはどういうものかという問題に対して取り組んでこられた第一線で活躍されるシンポジストからの研究を含めて発表いただき、幹細胞と筋再生との関係を再考する場として議論したい。

  1. S3-1. 両生類の創傷治癒と四肢再生における筋組織の役割
     田村 宏治 先生
     東北大学大学院 生命科学研究科
  2. S3-2. イモリの再生能力は人体に潜在する
     千葉 親文 先生
     筑波大学・生命環境系 脳神経情報分野・再生生理学研究室
  3. S3-3. 骨格筋の再生・発生における新規分化制御機構
     林 晋一郎 先生
     東京医科歯科大学 難治疾患研究所
  4. S3-4. Promethazine hydrochlorideは骨格筋の脂肪変性を抑制する
     笠井 健広 先生
     名古屋大学 整形外科
  5. S3-5. PDGFR阻害薬による腱板断裂後筋内脂肪浸潤の制御
     白澤 英之 先生
     慶応義塾大学 整形外科
  6. S3-6. 心筋リプログラミングによる新しい心臓再生法の開発
     家田 真樹 先生
     慶應義塾大学 医学部 循環器内科

8月5日(土)10:10~12:05
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
シンポジウム4:サルコペニア・ロコモティブ症候群のバイオロジー

座長

重本 和宏東京都健康長寿医療センター 研究所

大澤 裕川崎医科大学 神経内科学

概要

先進国を切って超高齢化社会を迎える本邦では、サルコペニア・ロコモティブ症候群による介護負担の増大を如何に克服するのかは、国民の課題となっている。これまでの研究からは、加齢による骨格筋と骨の老化促進要因は、体内環境全体の変化(炎症・免疫・ホルモン、代謝・栄養状態)、それぞれの組織幹細胞の老化、および筋と運動神経細胞の維持システムの老化が相互に影響しあうことで進行すると考えられているが、その基礎研究は緒についたばかりである。サルコペニア・ロコモティブの基本病態を理解し、その治療戦略を構築するために、われわれは何をするべきであろうか? 本シンポジウムでは、「サルコペニア・ロコモティブ症候群のバイオロジー」と題して、神経筋接合部、軟骨バイオロジー、骨リモデリング、炎症性筋疾患の視点から、それぞれの研究領域で世界的に活躍されている最前線の研究者にサルコペニア・ロコモティブ症候群の重要な発見と最新の研究成果について御講演を頂く。基礎研究を基盤としたサルコペニア・ロコモティブ症候群病態の解明、その治療法開発への道のりまで、幅広い視点で考える機会にしたい。

  1. S4-1. 神経筋接合部からみたサルコペニアのメカニズム研究について
     重本 和宏 先生
     東京都健康長寿医療センター研究所
  2. S4-2. 廃用性筋萎縮後の再荷重負荷が老年ラットのヒラメ筋に与える影響
     金澤 佑治 先生
     大阪人間科学大学 人間科学部 理学療法学科
  3. S4-3. 関節軟骨の維持・変性を制御するシグナル群
     齋藤 琢 先生
     東京大学大学院医学系研究科 感覚・運動機能医学講座 整形外科学
  4. S4-4. 骨恒常性のバイオロジー
     中島 友紀 先生
     東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 分子情報伝達学
     日本医療研究開発機構 AMED-CREST 研究開発代表
  5. S4-5. 炎症性筋疾患の病態に関する最近の知見
     清水 潤 先生
     東京大学医学部付属病院 神経内科
  6. S4-6. 封入体筋炎における抗cN1A抗体:診断および病因的意義について
     山下 賢 先生
     熊本大学大学院 生命科学研究部 神経内科学

8月5日(土)13:30~15:50
B会場(3号館1階 セミナールーム)
シンポジウム5:骨格筋の代謝と全身性代謝の関わり

座長

藤井 宣晴首都大学東京 人間健康科学研究科

水野谷 航九州大学 農学研究院 資源生物科学部門

概要

従来、骨格筋の主要な役割は動作を生み出すことにある、と一義的に考えられてきた。しかし、最近では骨格筋における代謝調節が、局所だけでなく全身性の代謝調節と深く関わっていることが明らかとなるとともに、筋細胞内における炭水化物、タンパク質(アミノ酸)、脂質代謝あるいは水分輸送の異常が糖尿病やフレイルのような種々の全身性の疾病や機能障害の原因として注目されてきている。本シンポジウムでは、筋細胞内あるいは骨格筋以外の細胞との間の物質代謝や物質輸送が、全身の代謝制御機構に対してどのような影響を与えるかについて、分子化合物のレベルで研究されてきた研究者に、その成果をご発表いただき、筋細胞の代謝と全身性代謝の関係性を展望したい。

  1. S5-1. ヘパトカインセレノプロテインPと骨格筋受容体LRP1による”運動抵抗性”の発症
     御簾 博文 先生
     金沢大学 医薬保健研究域 医学系 包括的代謝学分野
  2. S5-2. 脂肪酸酸化が癌悪液質における筋萎縮に与える影響
     布川 朋也 先生
     徳島大学大学院医歯薬学研究部 泌尿器科学分野
  3. S5-3. 生体内における骨格筋細胞内外液比・筋細胞膜電気生理学性質評価技術およびエネルギー代謝との関係
     山田 陽介 先生
     国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 基礎栄養研究部
  4. S5-4. 乳酸はミトコンドリア新生のシグナルとなるか
     北岡 祐 先生
     神奈川大学 人間科学部人間科学科
  5. S5-5. 骨格筋におけるカルニチンの代謝動態と生理的意義
     古市 泰郎 先生
     首都大学東京大学院 人間健康科学研究科
  6. S5-6. エネルギー代謝制御における骨格筋アドレナリンシグナルの重要性と肥満病態形成における役割
     野村 和弘 先生
     神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学
  7. S5-7. Muscle-Specific Vitamin D Receptor (VDR) Ablation Results in Altered Biglycan Expression in Mice
     ツオウムプラ マリア 先生
     徳島大学 先端酵素学研究所 藤井節郎記念医科学センター

8月5日(土)13:30~15:50
A会場(教育研修棟 ユニバーサルホール)
シンポジウム6:神経・筋疾患における新薬開発、産学の先にあるもの

座長

松村 剛国立病院機構刀根山病院 神経内科

中村 治雅国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカルセンター  臨床研究支援部

概要

難治性の神経・筋疾患においては、研究の進展は著しく、原因遺伝子と疾患の病態が明らかにされるに伴い、画期的な治療法の開発研究が多く実施されるに至った。海外においては、Duchenne Muscular DystrophyやSpinal Muscular Atrophyにおける画期的な治療薬が承認され、国内においても、アカデミア、製薬企業両者により、様々な領域でシーズの開発からトランスレーショナルリサーチを経て、治験が実施され、承認申請される医薬品もみられる。また、希少疾患である本領域においては、その開発を支える新たな臨床研究基盤整備の取り組みも進みつつある。本シンポジウムでは、アカデミア、製薬企業における様々な疾患の開発状況や承認申請に至る過程、そして新たな基盤整備の流れであるクリニカルイノベーションネットワークまでを、産学の第一線で活躍するシンポジストから紹介いただき、現状の共有と課題について立場を超えて議論したい。

  1. S6-1. マイオスタチン阻害ペプチドによる筋ジストロフィーとサルコペニア治療法の開発
     大澤 裕 先生
     川崎医科大学 神経内科学
  2. S6-2. ストレッチ感受性カルシウムチャネルを標的とした筋変性新規治療薬の開発
     松村 剛 先生
     国立病院機構 刀根山病院 神経内科
  3. S6-3. GNEミオパチーに対するシアル酸補充による医師主導治験
     鈴木 直輝 先生
     東北大学医学部 神経内科
  4. S6-4. リン原子修飾核酸の立体選択的合成と医薬への応用
     和田 猛 先生
     東京理科大学 薬学部 生命創薬科学科
  5. S6-5. デュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルブタの開発と繁殖
     長嶋 比呂志 先生
     明治大学 バイオリソース研究国際インスティテュート
  6. S6-6. Spinal Muscular Atrophyに対するNusinersenの開発
     三好 出 先生
     バイオジェン・ジャパン株式会社 メディカル本部
  7. S6-7. クリニカルイノベーションネットワーク構想と臨床開発
     中村 治雅 先生
     NCNP TMC 臨床研究支援部